英語では使われない日本語の表現

[英語の現場からレポート]
2015年4月号の記事より引用

Hiragana Timesの4月号から「ビジネスエチケット」シリーズが始まりました。第一回は「電話のかけ方(1)」です。外国語を使い電話で話すときは、相手が見えないだけに普通以上に神経を使います。敬語や特別な表現を使うビジネスで外国人が日本語で話すときはなおさらです。

日本語では、会話の冒頭で「お世話になっております」というあいさつ言葉で始まるのが一般的です。これを英訳すれば、「We appreciate all you’ve done for us」のようになるでしょう。 しかし、このような使い方のない外国人は、何であらためてそんなことをいうのか、不思議に思うでしょう。

また、closingでは「よろしくお願いします」をよく使います。この英訳もやっかいです。「Please take care well of this matter」とでも訳して言っても、相手は違和感を持つでしょう。日本語には、繊細なニュアンスを伝える言葉がたくさんあります。英語は、そのような表現や用語がないため音声の強弱や表情でニュアンスを表現します。

英語のネイティブは日本人の話し方について、抑揚がflatで表情が豊かでないと指摘することがあります。しかし英語の「I」に、日本語では「私」の他、俺、ぼく、吾輩、拙者など多様な表現があるように、日本語の豊富な語彙で微妙な表現ができることから、日本人はそうする必要がなかったともいえます。

日本語には「お疲れです」「もったいない」など、外国人が賞賛する英訳できない便利な表現もたくさんあります。


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Hiragana Times